テントを張れる心~奥州街道(4-205) [奥州街道日記]
旧街道筋
シュロの木がある家
「俳聖~の道」碑
江戸時代以前の奥州街道には磐井橋は無かったようで、木製の仮橋が架けられたのは明治3年だという。
それ以前は流れの浅いところに渡し場があったのだろう。
磐井橋を渡り、岩手県の南玄関一関市を出て、盛岡市方面へと歩いていく。
既にあたりは暗くなってきた。
まだテントをどこに張るのか決めていないが、最初の頃の不安な気持ちはもうなくなり、今ではあたりが暗くなっても平気で歩き続けている。
歩けなくなったところでテントを適当に張ればよいと腹をくくっているからである。
この腹をくくるという態度がなかなかできない。
できない間は夕暮れとともにあせりが生じる。
まともな宿を確保できずに日暮れに突入する自分に侘しさを感じてしまうのである。
100回も街道筋でテントを張ってきた私であるが、最近はテントを張れない場所を探すことの方が困難である。
いまなら、東京のど真ん中でもテント泊できる自信ができている。
でも、最初の頃はそうではなかった。
恥を知る心があった。
人の目を気にする心があった。
プライドを護ろうとする心があった。
そういう余計なものを持っていると、人気のある場所ではなかなかテントを張る勇気が湧いてこないものだった。
そうは言っても、人っ子一人いない山中で平気でテントを張れるかというと、それはそれで真っ暗な山中ではとても怖いからなかなか張れないのである。
つまり、都会でも山中でもテントを張れないサラリーマンの私がいたのだった。
100泊の体験は言葉では説明できないが、どこでもテントを張れる人間を育ててきたことは事実である。
シュロの木がある家を見ながら歩く。
その先に「俳聖~の道」と書いた碑がある。
「~」の部分は消した跡があり、読めない。
松尾芭蕉の事跡にちなんだ言葉なのだろうが、そこを敢えて消そうとした人物がいたことの方に興味が湧く。
今夜のテントをどこで張ろうか?
そろそろ私の脳はそれを考えながら歩いている。
シュロの木がある家
「俳聖~の道」碑
江戸時代以前の奥州街道には磐井橋は無かったようで、木製の仮橋が架けられたのは明治3年だという。
それ以前は流れの浅いところに渡し場があったのだろう。
磐井橋を渡り、岩手県の南玄関一関市を出て、盛岡市方面へと歩いていく。
既にあたりは暗くなってきた。
まだテントをどこに張るのか決めていないが、最初の頃の不安な気持ちはもうなくなり、今ではあたりが暗くなっても平気で歩き続けている。
歩けなくなったところでテントを適当に張ればよいと腹をくくっているからである。
この腹をくくるという態度がなかなかできない。
できない間は夕暮れとともにあせりが生じる。
まともな宿を確保できずに日暮れに突入する自分に侘しさを感じてしまうのである。
100回も街道筋でテントを張ってきた私であるが、最近はテントを張れない場所を探すことの方が困難である。
いまなら、東京のど真ん中でもテント泊できる自信ができている。
でも、最初の頃はそうではなかった。
恥を知る心があった。
人の目を気にする心があった。
プライドを護ろうとする心があった。
そういう余計なものを持っていると、人気のある場所ではなかなかテントを張る勇気が湧いてこないものだった。
そうは言っても、人っ子一人いない山中で平気でテントを張れるかというと、それはそれで真っ暗な山中ではとても怖いからなかなか張れないのである。
つまり、都会でも山中でもテントを張れないサラリーマンの私がいたのだった。
100泊の体験は言葉では説明できないが、どこでもテントを張れる人間を育ててきたことは事実である。
シュロの木がある家を見ながら歩く。
その先に「俳聖~の道」と書いた碑がある。
「~」の部分は消した跡があり、読めない。
松尾芭蕉の事跡にちなんだ言葉なのだろうが、そこを敢えて消そうとした人物がいたことの方に興味が湧く。
今夜のテントをどこで張ろうか?
そろそろ私の脳はそれを考えながら歩いている。
2010-12-26 18:00
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by StevPlaunc (2019-07-19 09:54)