赤堂と赤頭~奥州街道(4-213) [奥州街道日記]

TS393501.jpgTS393501赤堂稲荷大明神
TS393502.jpgTS393502急な階段
TS393504.jpgTS393504赤堂稲荷の階段に座って朝日を拝む
TS393503.jpgTS393503果物屋で買ったリンゴで朝食
Oda_Akagashira.jpg熊本県八代市の松井文庫所蔵品『百鬼夜行絵巻』より「赤がしら」(赤頭(Wikipedia)より引用)

まだほの暗い早朝の国道4号線沿いに、赤堂稲荷大明神の鳥居が見えた。
中尊寺前バス停から100mも歩いていない近い場所にあるから、古代は中尊寺と同じ地域に位置していたものであろう。

赤堂は「あかどう」と読むのだろうか。
赤胴鈴之助は、剣道武具の胴部が赤かったから赤胴なのである。
ならばこの赤堂とは、本堂の色が赤いのだろうか。

「音読み」なら「せきどう」または「しゃくどう」となる。

私が「あかどう」と聞いて思い出すのは、アテルイとともに奈良の坂の上に住んでいた渡来人の田村麻呂に成敗された赤頭(あかあたま)のことである。

頭(髪の毛)が赤いならば、赤い頭、赤頭(あかとう)になる。

音読みの連想により、私は蝦夷の赤頭を想像している。
「あかどう」→「あかとう」→「赤頭」である。

赤頭は、アテルイ(悪路王)とともに大和朝廷と戦った一族である。

『悪路王の首像。
悪路王には赤頭とともに村々をあらしまわったため、田村麻呂に征伐されたとの伝承がある。
アテルイの化身とも言われる。
茨城県鹿島神宮蔵。』
(「アテルイをたずねて~水沢」より)
http://www61.tok2.com/home2/adachikg/mizusawa.htm

「赤堂」が「赤頭」かどうかは不明であるが、蝦夷の「赤頭」については全国に伝説が残っている。

アイヌのアテルイとともに田村麻呂に征伐された赤頭(あかあたま)であるが、ひょっとしたらアジア大陸からやってきた「赤毛の渡来人」である可能性がある。

『赤頭(あかあたま)は、鳥取県に伝わる怪談、及びその怪談に登場する人物の名。

その昔、鳥取県西伯郡の名和村に赤頭という名の力自慢の男がいた。
その怪力たるや、米俵を12俵まとめて運ぶほどだった。

あるときに観音堂で赤頭がひと休みしていたところ、4歳か5歳程度の男の子が現れ、観音堂の柱目掛け、素手で五寸釘を刺した。

その力もさるものながら、今後は素手で釘を抜き取ったかと思うと、やがて釘を刺す、抜くを繰り返して遊び始めた。

しかも、よく見ると素手どころか、使っているのは指1本のみだった。

赤頭は「子供に負けるか」とばかりに自分も釘を刺すが、怪力自慢の彼でも、両手で釘を刺すのがやっとで、抜き去るのは到底無理だった。
男の子はその情けない様子を笑いつつ、どこかへと去っていった。

やがて赤頭の死後、村の若者たちの何人かは、彼にあやかって力を授かろうと彼の墓に集まるようになった。

ところが夜になると、墓のもとにいる者たちの背中に大変な重みが伝わり、とても我慢ができなくなった。

その様子はまるで、目に見えない重石のようなものが背中に乗せられ、何者かがそれを背中に押しつけてきたようだったという。

備考
熊本県八代市の松井文庫所蔵品『百鬼夜行絵巻』より「赤がしら」近年の書籍では、赤頭が出会った男の子が「赤頭」という名の妖怪とされているものもある。
なお、人を驚かすだけで傷つけたりはしないとされることもある。

また、鳥取の怪談の赤頭との関連性は不明だが、土佐国吾川郡生賀瀬(現・いの町)では赤頭(あかがしら)という妖怪の話がある。
赤い髪が太陽のように輝き、あまりに眩しくて二目と見られないほどという。二本足の妖怪で歩くが、その足元は笹やカヤなど草むらに隠れてよく見えず、人に危害を加えることもないという。

江戸時代の妖怪絵巻『百鬼夜行絵巻』にも「赤がしら」という、燃えるような赤い髪を持つ妖怪画が描かれている。
これも鳥取や土佐の赤頭との関連性は不明だが、赤い髪という特徴が土佐の赤頭と似ているとの指摘もある。』
(赤頭(Wikipedia)より)

ファンタジー小説、荻原規子著『薄紅天女』(うすべにてんにょ)を参考に蝦夷の生活を表現してものがある。

『「田を作らず、衣を織らず、鹿を食う。晦でもなく、明でもなく、山谷で遊ぶ。時々、人々の村里に来往して千万の人と牛を殺す。馬を走らせ、刀を弄ぶのは、まるで雷光のようだ」と。

田を作る、ということは「牛を使って田を作ること」、「晦でもなく、明でもなく」とは、夜昼を分かたずともという意味。
だから、朝廷から見れば野蛮に見えたのでしょうか。
蝦夷とは。『薄紅天女』の時代では、古の東北の地を駆け回る、自由な人々だったのでした。』(【蝦夷とは何か】より)
http://homepage2.nifty.com/sourouguu/ogiwara/usubeni/emishi.htm

鳥取では「あかあたま」だが、熊本県八代や土佐国吾川郡生賀瀬では「あかがしら」と読むようだ。

先日ロシア映画を見ていたら、主人公が鳴り響く電話の受話器を持ち上げたシーンに偶然出食わした。

「ンダ、ンダー」と言っていた。

東北の電話口での「もしもし」は、「んだんだ」ではないのだろうか。
そう、ふと思った。
九州生まれの私にはよくわからないことである。

土佐国吾川郡生賀瀬(現・いの町)では赤頭(あかがしら)という妖怪の話がある。
土佐の赤頭(あかがしら)は、赤い髪が太陽のように輝き、あまりに眩しくて二目と見られないという。

ロシアにも赤毛の人は多いはずだ。
「赤い頭」の人である。
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