有壁から山中へ~奥州街道(4-185) [奥州街道日記]

TS393354.jpgTS393354有壁宿から山へ
TS393355.jpgTS393355さらに砂利道へ
TS393356.jpgTS393356「伊勢堂林道起点」の標識

有壁宿の町並みはすぐ消えて、眼前に山が迫ってくる。
これから山越えをせねばならないようだ。

これまでのいくつかの街道歩きで体験した山越えの艱難辛苦の思い出がよみがえり、心理的圧力を受けてしまう。
それでもここから引き返すわけにはいかない。

これは観光旅行の街道歩きではない。

山が迫ってきたら引き返して有壁駅から電車で次の宿場へ移動できたら、どれほど楽であろうか。

しかし、私の五街道踏破の計画は街道を「通し」で、つまり一気通貫であるくことに意義を置く。
誰がなんと言おうと、先にどんな苦労があろうと、前へ進むだけである。

そして、その企みは江戸時代なら普通に日本人たちがやっていたことである。

携帯電話も、コンビニも、電車も、バスも、そして靴すら持っていない先輩たちが女も子も通しで街道を歩いていた。

現代でこそ、大変な企みであるけれど、昔は日常茶飯事の旅行だった。
たいそうに考えるほうが本当はおかしい。

仏道修行者の苦行に比べれば優しいものである。

淡々と前に進むだけである。
とはいうものの、眼前に迫る深い山々の峰を見ると、やれやれと思わざるを得ない。

山中では、旧道が途中で消えている場所さえある。
幸いまだ昼すぎであるから、山の中は明るい。

これが午後3時ころの入山なら、別の意味の緊張感が走る。
そういう場合は下手をすると山中で野宿となり、いろいろな獣と同居する闇を迎えることになるからだ。

今日は明るいうちに山を抜けられそうだ。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。