六価クロムに関心がある方は御覧下さい [六価クロムと健康への影響]

2006年(最近)の文献がありました。
六価クロムに関心がある方は御覧下さい。
古い資料を信じていた私にとっては衝撃的な事実が含まれていました。

表題「水酸化クロムおよび含クロム混合水酸化物の焼成における6価クロム生成」
http://www.jstage.jst.go.jp/article/sfj/57/6/445/_pdf/-char/ja/

眞保 良吉1), 星野 重夫1)
1) 武蔵工業大学
(Accepted March 27, 2006)

水酸化クロム含有スラッジを焼結処理する過程で、800℃にて6価クロム生成が極大を示すことが示されていました。
純粋な水酸化クロム試薬による実験では、600℃焼成されたものは63μm以下の粉末となるようです。

ナノサイズものが含まれているかどうかはここでは調べていないようです。

いずれにしてもクロムは水酸化物状態で高温焼成されると、それは60ミクロン程度の微細な粉末となるようで、高温(800℃)前後で焼成すると 六価の生成が極大化するということでした。

それによれば、スラッジやスラグを800℃程度で焼結処理して減容するプロセスでは減容とともに塊の表面付近に六価クロムを生成していることになります。

その粉末に雨が降れば、六価クロムは再度水溶化し低いphを示すということです。
水溶液のph管理によってある程度六価クロムの生成推測が可能かも知れません。

アルカリを混入させて中和する手法がとられますが、それにより100%六価クロムが消滅することを証明する必要があるでしょう。
塊の内部には残存している可能性は残ります。
アルカリ処理の場合は、「完全なる混合」が必要でしょう。

この資料には「水相中6価クロム濃度20ppmでph3.4」と出ていました。
かなり強い酸性です。
雨中に酸が含まれる酸性雨の場合は、六価クロムの生成は促進されるだろうと思われます。

以上をまとめると、800℃を超える高温状態の酸化クロムを水冷する場合、800℃を通過するときに極大の6価を生成し、それが常温まで冷却する過程で水溶すればその水のphは3.4くらいになると想像されます。

高温スラグの冷却時の温度管理や粉塵管理はとても重要になります。
密閉された室内で、人の接近を禁止した作業とするべきでしょうし、冷却過程での六価クロム発生有無の検知をする必要があるでしょう。
さらに天日で乾燥されれば63μ以下の微粉末となって強い風により大気中に飛散する可能性があるでしょう。

プロセスは完全に閉じた空間内で処理し、拡散を防止する必要があると思われます。

なお6価クロムの環境基準値は、「0.05mg/リットル以下」(つまり0.05ppm以下のこと)です。
猛毒ゆえに、環境基準もきわめて厳しい数値が設定されています。
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MatNast

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