3月21日午前3時35分の原子力安全保安院、東電記者会見 [つれづれ日記]

自宅で記者会見のテレビ録画(一部)を再生して以下に筆記しました。

重要な局面が迫っていることを感じましたが、隔靴掻痒たる当局の説明は今までどおり続いています。
危機管理レベルの上昇に応じて、国のアナウンスもレベルを上げるべきだと思いました。

そろそろ『記者会見の場で記者の質問に即座に回答できるレベルの知識と権限を持つ人物』に情報公開業務を担当させるべきでしょう。


[3月21日午前3時35 分の原子力安全・保安院会見の様子](日本テレビ放送を録画再生)( )は記者の質問、注)は筆者注記です。

[東電]5号機の冷温停止まで20日の14時30分、これは非常用ディーゼル発電機を使って冷温停止まで至りました。
その後起動用変圧器まで受電することができました。というのが20日の19時52分になっております。

(聞き取れなかったが、記者から確認の質問があった模様)

[東電]えーと、外部電源がAトランスまで行ったと・・・

(受電に成功したということですか?)

[東電]ええ、今確認しましたのはもう外部電源で動いていると聞いています。

(3番線の鉄塔が壊れたんで、4番線の鉄塔を借りて移すという話で、作業に結構時間がかかると・・、1日くらいかかると聞いたのですが・・その部分はわかっているのですか?)

[東電]・・・・
(外部電源に20日の夜に渡すという理解でよいのですか?)

[東電]すみません。結論のとこだけしか聞いていなかったのですけど、今はもう外部電源で動いていると聞きましたが・・・(笑いながら)

(送電線の電気を使って、もう炉水の循環も・・)

[東電]あのう、非常用電源じゃなく送電線を使ってやってくる電気でまわしていると聞いています。

[東電]あのう、すみません。発電所の中のすべての電源系が回復したのではなく、今まで非常用のディーゼル発電機を回して動かして、あのポンプとか回してましたけど、この電気が送電線から来た電気に置き換わりましたというだけで、まだほかの系統でいっぱい使っていない、これからあのう通電して、使えますかということを確認してから通電していかなければならない系統がまだいっぱいありますけれども、そちらの方の作業はこれから引き続きまだ行われます。

これまで動いていた電気を通電して実際ポンプを回していた系統につきましては、非常用電源でまわしていたものを今度は送電線で送られてきた電気でまわすように今なっています。そういう状態です。

(すみません。先ほどからもう少し宿題とおっしゃっていたアクシデントマネジメント、緊急時の放射線対応ソク?システムのことなんですけど、緊急時のシステムのことなんですが、今日から明日にかけてまた風向きとかの関係で関東までその放射性物質が流れる可能性があると。そうすると千葉とか埼玉の農家の人がどう対応とればいいのか判断の基準になるかもしれないので、なるべく早く公表していただきたいと思うんですけども、そんなに公表するのにためらう理由があるんでしょうか?
何か公表できない理由があるんだったら、先におっしゃっていただければいいんですけども、ずるずる延びてしまうとあとで農家の方から非難が来るかもしれないし、なるべく早く公開して欲しいんですが。)

―左から保安院2名と東電1名は、いずれも記者の質問をメモに記録することに集中しており、その目は机の上の紙を見たままである。―
―画面左端からメモ書きが示され、保安院2名が左を向きながら何かしゃべっているがマイクははずされて音声は流れていないシーンがしばらく続く。-
東電は机の上の自分の資料に目を落としているだけで、画面左端隠れている人から保安院2名への説明に耳を傾けていない。(この質問への回答義務は保安院マター(問題)であるという雰囲気が感じられる。-

―真ん中の会見での保安院スピーカー(いつものメガネの人)が右端の東電へ向かってともに同じひとつの資料をめくりながら何かを相談している。無音―

―東電は「ええ」とだけ答えた模様、その後まもなく保安院スピーカーはマイクを取り上げて説明を始めた。-(この映像からは保安院が東電にしゃべってもいいかと了解を得ているような場面に見えた。)

注)この記者の質問内容は、東電に了解を取るようなことではなく、保安院の国民の安全管理姿勢を正すものであるから、保安院が自らの考えを毅然と表明すべきものであると思われる。

[保安院スピーカー]
あのう、おっしゃった主旨はわかりましたので、であのう、ちょっと頭に置いておきます。
(この質問をした記者を上目使いに見ながら、首を立てに数回振りつつ回答した。)

注)この国民にとって重要すぎる質問に対して、このような先送りの回答で済ませる保安院の態度に驚かざるを得ない。炉心溶融事故という緊急事態発生中の記者会見であることを忘れてしまっているかのように見えた。

(ちょっと確認したいことがあるんですが、計器の話で炉の温度とか、計測器が復旧ってのは、やはり原発の冷却槽停止には欠かせないものという認識はありますか?)

[保安院スピーカー]
炉内温度と何でしたっけ?

(温度とか、そういう計測機器です。)

[保安院スピーカー]
人間でいえば目や耳という感じで、欠かせないものです。
そういうことだと思いますので、欠かせないと思いますが・・・

(改めて、どういいった意味で欠かせないのか、ちょとご説明していただけますか?)

[保安院スピーカー]
あのう、まっ、今回は、このう、津波を中心とする天災によって、あのう、そういう計測類が殆どそのう失われた状況になって、そういう中で非常にこのプラントの状況を知ることが困難になって、困難な中での対応になってしまったんですね。
えー、なるべく早く、そのう、プラントの中で何が起こっているかということを正確に知れるような、そういう計測類を回復させるということが、そのう、正確な診断をして、まあ正しい手を打てる、一番いい道だろうと思います。
まあ、あのう、今までとってきた手は、あのうそれなりに、その都度その都度ベストな手をとってきたと思いますけど、しかしよりえー、なんといいますか、的を射た手をしっかり、あのう打つためには、しっかり計測器系に類いが重要だと思います。

(あと、もうひとつお伺いしたいんですが、ちょっと話が変わるんですけど、さきほど海の海水の話なんですけど、海に流れ込む話なんですけど、安心情報でなにかちょっとわからないんですけども、漁業関係者やその周辺への影響というのはどういったことを考えられるのか、お伺いできますか?)

[保安院スピーカー]
・・・

―質問をメモに取っているのに忙しく無言のままペンをもつ手を動かしているー

(ただちに危なくないとか、そういったことになるとは思うんですけども)

[保安院スピーカー]
―左隣に座るもう一人の保安院関係者に何か一言話をし、その回答を「うん?」と身を傾けて耳を向けている。この間マイクははずされ無音のままである。-

―保安院スピーカーは左隣からの説明に「うん?」「はいはい」とうなづきながらマイクを持ち上げた。-

[保安院スピーカー]
あのう、まあ、なかなかいまこれを、その水がどういう風にどこを通ってどう流れてくるかということを知ることが非常に、まあ難しいので、えー、あまり軽々にはいえないと思いますけども、あのう、水の量、膨大な量の水ということからして、えー、まあ、あのう、そんなにそのう大きな影響を、あのう人体や、あるいはそのそれを影響を受けた魚介類を経由しての、人間が摂取することによって影響を受けるということに、えー、なるということに、大きな、そのう危ないことになるということは考えにくいと思いますけれども、もう少しそこは検証してみないといけないと思います。

(昨日(3月20日)の午前中にも出たと思うのですが、ドライベントする場合ですね、えーこれ誰が決めるのか、最終決断は誰がするのかというのと、事前にどういった形で保安院に相談が来て、保安院はどういう形でこれに関与するのか、午前中にも話でましたけど、事前にこれを告知するというのは大きな問題だと思うのですが、であのう、これをどうするのか?それからあのうドライベントをするっていうことは重大な意味があるということを認識しているのかどうか、とくに放射性物質、ヨウ素ですね、大量に放出するということですね、そういう認識についてお伺いしたいのですが)

[保安院スピーカー]
あのう、それにはあのう、ドライベントというのはおっしゃるとおり、あのう排気塔を通るにしても水をくぐらせないので放射性物質の量は多くなるわけですね。
ですからあのう、これはあのう、どうしてもそれを使わなければいけない危険性のあるときにのみ、あのう使うということだと思います。

それについては、あのう当然、えーそのう、事前に電力会社なりから、電力会社から、保安院のほうへはこういうことをやりたいという、やらざるを得ないという話があって、保安院としては、あのう、まあ、この組織としての意思決定をしてですね、意思決定というのは、あのう、基本的に責任のあるトップになると思いますけど、はっきりいえば大臣を含めてしっかり検討したうえで、えー、やむをえないという決定を下すということだと思います。

(・・記者の質問があったが小声で聞き取れず)
[保安院スピーカー]
それはそうだと思います。

(やらなくて済めばやらないと?)

[保安院スピーカー]
もちろんそうです。
やらなくて済めば何とかやらないで済むようにしたいと思います。

―左端の保安院がスピーカーを素通りして右端の東電にメモか資料を歩いていって渡した。-
[東電](笑いながら)
2点3点して度々申し訳ありません。
えーと、今まだ非常用発電機で、今まさに、あっ先ほどの5号機のですね、あのう電源ですけども、もうあのう外部電源につながって、そちらの電気が供給されていると申しましたが、今まさに外部電源に切り替える作業をやっているところだと、どうもすみません。
ちょ、ちょっと、あのう、早く結果を申し上げ過ぎました。失礼しました。

(朝日新聞ですけど、今あのう、ドライベントする場合、大臣まで含めてしっかり検討したうえで決定を下すとおっしゃったのですが、さきほど2号で実際でたかどうかは別にして、ドライベントをやれる状況にしたという話があったと思うのですが、そのときもそうすると大臣まで含めて検討したうえで、やむをえないという意思決定をしたんでしょうか?)

[保安院スピーカー]
―何度もうなずきながらー
そりゃあそうでしょ。
・・・
それは皆様にも説明して、苦渋の決断といいますか、そういう状態でした。

(あの時は、何時何分にしますというような告知はしていただけなかったと記憶しているんですが、違いましたか?)

[保安院スピーカー]
あのう、やることになる可能性大というようなその種のことだったように思います。何時何分というのは、あのうやっぱり情勢によって、そのう、さっき申し上げたように圧力によってあるところにきたらベントが開いて自動的に行われるということになりますんで、どうしてもそういう風に何時何分からきっちり申し上げにくい正確のものだと思います。

(時事通信です。冒頭、細かい話なんですけども、2号機の話で、今電源盤とかモータを緊急で発注しているってさっきおっしゃっていましたけども、もう少し細かく、どの部分に不具合があって、何を緊急に発注しているのかというのを教えていただきたいのと、その部分を交換しなければ2号機の設備だとかは一切復旧しないものなのか。)

[保安院スピーカー]
殿部分なのかということについて先ほど申し上げた以上の情報がありませんので、そこは確認したいと思います。
それから、緊急発注している部分というのは、それがあったほうが望ましいと少なくとも思っているものですし、あのう、基本的にはそうしないと先へ進めないことと私はそう思っております。

はい、電源盤、モータと申しましたね、あのう、海水に弱い類いの機器について緊急発注していると聞いています。

(共同通信です。すみません。ちょっと確認なんですけども、被爆した作業員がその100ミリシーベルトを越えている方が一人と聞いていたのですが、それは昨日新たに判明したのが、という意味でしょうか?


[保安院スピーカー]
ちょっと確認いたします。

(ドライベントのことなんですかども、さきほど2号機でですね、16日から17日にかけてドライベントをやったと(小さくふふっと笑いながら)いう風にいっているんですけども、何かそちらで把握されていませんですかねえ。)

[保安院スピーカー]
えーと、われわれは把握していません。

今のは発表されたということですか?
16日~17日のことですよね。
確認します。

以下略。

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