あまつかみ~奥州街道(4-137) [奥州街道日記]

TS393164.jpgTS393164一関まで23km
TS393166.jpgTS393166曇りで栗駒山は見えない
TS393167.jpgTS393167「天神宮」の鳥居
TS393168.jpgTS393168あの森が天神宮

一関まであと23kmである。
一日25kmを目標に歩いているから、明日はつくだろう。

今朝築館インターで私を追い抜いた若いおじさんは、本日中に一関に着くと言った。
立ち止まることもなく歩きながらそう言って去っていった。

ああいう元気な人はきっと今夕までに一関宿に着いているのだろう。

私は気ままな街道旅である。
足が痛くなればそこで休み寝る。

それがどこであってもテントを張って寝れるという能力を身に着けている。
だから私は今日中に到着すべき目標を持っていない。

日が暮れたら寝るだけである。

空は曇りだから、交通標識に出てきた栗駒山は見えない。

「天神宮」と書いた赤い大きな鳥居がある。

「天満宮」ならよく見るが「天神宮」という表記は珍しい。
博多に住んでいたときには、天神という繁華街によく遊びにいった。
隣の中州が夜の歓楽街で、天神は昼のお買い物や映画館、大相撲九州場所などの楽しさがある町だった。

鳥居を通り過ぎて、左手奥に見えるあの「森」が天神宮のようである。

「天神さん」とは何か?

『天神(てんじん、あまつかみ)

天の神 [編集]
天にいる神(天空神)のこと。
これにはいくつかの種類がある。

・天津神(あまつかみ)。
日本で天皇や古代の有力豪族の祖先とされる神々。⇔地祇(国津神)。

・天神信仰の対象としての菅原道真のこと。
または、菅原道真を祀る神社(天満宮)のこと。

・天部(Skt:Deva, Devatā)の別訳。

インド由来のバラモン教や地域の民間信仰から仏教に取り込まれ護法善神となった梵天や帝釈天などの天上界の神々。
・天帝。
中国思想での天の神。
万物を主宰する最高神としての帝(みかど)。
また道教では地上の人々の行為を監視し、その善悪の裁きを下す神。

あるいは老子を神格化した老君を天神と同一視する。 』
(天神(Wikipedia)より)

博多の天神は中国思想での天の神であろう。
博多には唐人町(とうじんちょう)という地名の町がある。

中国からの帰化人「唐人」が住むチャイナタウンが昔からあったのである。

奥州薬師瑠璃光如来のそばにあるこの天神宮は、古代の奥州有力豪族の祖先神かも知れない。

天神は語源は「天の神、天津神」であったが、一般には「菅原道真の神号」と考えられている。

もし、天神が古代の豪族祖先神であったとすれば、出雲大国主命が暗殺され(表向きは国を譲ったとされる)、アマテラス族の国家支配が確立した時点で、各地に天神があったはずである。

不遇の末怨念を抱いて死んだ菅原道真を天満宮として祭ったのは怨霊鎮護のためだと言われる。(井沢元彦著『逆説の日本史」の主張を参考)

そのときに、全国の祖先神を菅原道真神に統一していったのかも知れない。

各地に古代日本人の祖先が祭られているということはアマテラス族から見れば面白くない「事実」であったはずだ。

事実をどう消していくかということも国家支配の重要な政(まつりごと)であっただろう。

祖先がたったの一人で、それは天から降りてきたという「天孫降臨」神話は、日本だけでなく東南アジア、中国、朝鮮半島など東アジアに共通する古代信仰の姿である。

そう言うことで、東アジアの古代の人々は素直に指導者に従ったということである。
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