六価クロムの発ガン性

先ほど六価クロムの地下水中の濃度基準を述べたが、実はセメントに混ぜてあちこちにばら撒いているらしい。

「発がん性物質に係る発がん分類及び管理濃度等一覧」を見た。
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2002/11/s1126-8g.html
このサイトは開けなかったが、キャッシュページをみることができた。
サイトアドレスにある「mhlw.go.jp」は厚生労働省のことである。

その一覧には、六価クロムの土壌中の許容濃度はこう書いてある。

0.05mg/m3(6価クロム化合物)
0.01mg/m3(ある種の6価クロム化合物) Crとして

主権者国民の僕(しもべ)であるはずの厚生労働省が、「ある種の6価クロム化合物」と表現し、事実を隠すような形で猛毒の許容濃度を公開するのは不可解である。
一体誰の利益を考えているのであろうか。

「ある種の6価クロム化合物」が何を指しているか、またそれを国土にどうばら撒いたか、まったく国民は知ることができない。

しかもそれは周知の環境基準の更に1/5という低濃度での発がん性を持つという。
もっとも危険な猛毒の正体と存在状態を秘匿する役人の姿勢は、エイズ血液製剤や肝炎訴訟で国民の命を軽視した姿勢と元が同じであるように見える。

主権者国民が生活の中で六価クロムにより発ガンリスクを負っているというのに、切迫感がまったく感じられない。

子供手当てで大切に育てている子供が、実は一番大きな発ガンリスクを負う。

国土交通省は「セメントに混ぜていたことは周知のこと」と報告書の冒頭で堂々と書いている。

『セメント及びセメント固化材を土と配合する場合の溶出試験について、平成12年3月と平成13年4月に国土交通省直轄事業を対象に通知を発出しています。

普通ポルトランドセメント中に六価クロムが含まれることは周知のことであったが、土と混合して固化処理を行った際の周辺環境への影響に関する認識は、一部で六価クロム溶出の疑義が出されていたものの、現場サイドではほとんど等閑視されていた状況であった。

しかしながら、土壌汚染基準及び地下水環境基準の整備が進められ、ダイオキシン汚染も顕在化するなか、土壌汚染への国民の意識の高まりを受けて当委員会の発足をみたものである。』(「六価クロム溶出試験」より)
http://www.mlit.go.jp/tec/kankyou/kurom/pdf/hokoku.pdf

「等閑視されていた」という日本民族があまり使わない用語がここで使われている。

「等閑視」とは、「いいかげんに扱うこと」である。

厚生労働省自身の「国民の生命を守る姿勢」そのものが「等閑視」だったように見えてしまう。

国民の健康を後回しにする官僚の後ろ向きの姿勢が、この文にはよく現れている。
国土のあちこちに六価クロムを土木建築工事を通じてばらまいた人々の報告書でもある。

その歩道の上で遊び、粉塵が舞う中で生活するのは官僚でもなくゼネコンでもなく、主権者国民の子供たちなのである。

問題を先送りする姿勢は国民への背信行為である。
民主党連立政権は、そういうおかしな役人をただちに罷免すべきではないだろうか。

少なくとも私たちの税金でそういう役人の生涯生活の面倒を見るべきではない。

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